アラフォーワーママの日常記録

子供3人の妊娠、出産、育児、仕事について発信

出産:第一子の出産の記録(3)手術から退院まで

【2017年愛育病院での第一子の出産体験記です】

 

出産:第一子の出産の記録(2) に続きます。

仕事柄サービスを使う人の目線や体験から物事を考えることが多いのですが、今回の入院体験についても個人的な感想を中心に書いてみたいと思います。

 

私は小さい頃から病気しがちで、病院かかることが多かったので、病院や医療機関に対してあまりいい思い出がありません。まあでも、病気にかかることは普通はネガテイブな体験の方が多いでしょうから、もしかするとごく一般的な感想かもしれませんね。

ただ病気をすることは多くても、実際手術をして回復の為に入院をしたのは前回の出産が初めてのことでした。

まず妊娠と出産は「病気ではない」とされていることもあり、出産に伴う入院をそこまで大したものとは考えていませんでした。

しかし、緊急帝王切開で状況が一転。

いきなり「手術」したことによる様々なおまけがついてきました。

手術の流れ

手術はまず下半身の脊髄麻酔から始まりました。

陣痛に絶えながら腰を丸くしての麻酔です。

麻酔医の皆さん、陣痛の間隔が1分以下になっているのにも関わらず、陣痛が来てない時に素早く麻酔を進めてくださって、痛みが来ている時は何もせず待っていてくれました。

その後先生方の準備が整うと主人が手術室に入ります。

主人は私の顔の隣で上半身だけをみられる状態になり、下半身は手術用の青い布カーテンで隠されます。

その後お腹から赤ちゃんが出されると、部屋の隅に連れて行かれ簡単に清潔にされた後、私と主人のところに連れて来られ、緊張の初対面。1〜2分後にはまた別のところに連れて行かれ、その後新生児室に移動されるようです。

この全てが15〜20分という短い時間に起こります。

 

その後はお腹を縫う作業?があるので、主人は手術室から退室、私は40~50分ほど手術台に横になってその様子をみながら待つことになります。手術は大体1時間前後で終わります。

ここで「見ながら」と書いた理由ですが、視力の良い人であれば手術用の照明器具に映った自分のお腹が見えてしまうから。😨

そうなんです、斬られたお腹の中にある臓器などがそのまま映って見えるのです!

私は幸いにも目が悪くメガネをしていなかったので、ただ「赤い」というのしかわかりませんでしたが。

見えていたら相当のトラウマなっていたのではないかと思いました。

手術直後

手術が終わった後ですが、まだ希望のお部屋が空いてなかったため用意されるまで別の場所でしばらく待つことになりました。

まだ何が何だかわからない状態。

しばらくすると主人が娘と一緒に部屋にきてくれて、ここでもう少し触れ合う時間が出来ました。抱っこされるととにかく泣いてしまった娘でしたが、記念写真を撮ったり初乳の授乳を試みたりしました。後は、あり得ないくらい浮腫んだ自分の悲惨な姿をみてびっくり。 

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入院1日目は4人部屋で

私はシャワーがついていない個室を希望していたのですが、初日はお部屋が空いておらず、まずは一晩4人部屋で泊まることになります。4人部屋は別途お部屋代がかかりません。

ベッドが入るとやっと1人が立てるくらいのスペースしかなく、狭かったのですが、空間的にはまずまず快適でした。

ただ帝王切開後は丸一日食事が禁止されていて、あまり動くことも出来ませんし、ずっと横になっていることになるので、周りの騒音で寝るに寝れない状況はかなり辛いものがありました。

看護師さんがひっきりなしに出入りしますし、赤ちゃんが泣いたり、隣のベッドからモニターの音するなど、とても休める環境ではありません。

 

麻酔による腰の神経の痛みと手術をした部位の痛みで、その日は娘のことを考える暇もなく、ひたすらボタンを押して痛み止めを補充していたのを覚えています。

とにかく時間が経つのを待って「耐える」だけ。

予定帝王切開でも緊急帝王切開でも、術後は個室を選ぶことをオススメします。何故なら、おそらく少し休めるのは初日の夜だけだから。

愛育病院は基本母子同室なので、次の日からは赤ちゃんの授乳やその他の世話はもちろんママがすることになり、休んだり眠る時間が与えられません。

結果的に私は個室に移動するまでの48時間をほぼ睡眠なしで過ごし、その後も睡眠不足でもがくことになります。

  

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入院2日目から退院まで

翌日幸いにも個室に移動して少しほっとしたものの、血液検査や、点滴の入れ替え(手術のため抗生剤と痛み止め)、授乳、食事、書類関連、お掃除などでとにかく30分〜1時間ごとに誰かが部屋に入ってくる。赤ちゃんと2人の時間も、休む暇もあまりない。

血液検査や点滴で刺され過ぎて、腕と手は痣だらけ。しかも、下手な看護師さんだと針がうまく刺せず2〜3回無駄に刺されたり、違う看護師さんを連れて来て刺し直すことも。それまで一度も注射針が怖いと思ったことがなかった自分ですが、またあれだけ刺されるんだろうなと考えると今から出産が怖くなります。笑

術後の腰やお腹の痛みであまり動きは取れないし、あまりにも部屋に入ってくる人が多くてちょっと休むこともままならないような体制。その為最初の3~4日は睡眠不足とホルモンの変化などでとても涙もろくなってしまいました。正直言うと精神的に追いやられ、「おかしく」なりそうでした。

 

そんな中、嫌な顔をされながら娘を少し預けて夜2~3時間眠ろうとすると「授乳して下さい」と助産師さんが叩き起こしにくるんですね。😢

確かに私の健康を第一に考えての血液検査や点滴が定期的に行われていて、また子供の為に初期の授乳が大切なのもわかります。

だけど手術をして何日も眠ってない新米ママをそれこそ「マニュアル」に従わせて追い込むのはどうなんだろうと思いました。

確かに、ママとしての予行練習ではあります。

赤ちゃんを家に連れて帰ったら同じように夜起きるだろうし、授乳とオムツ替えが必要で、なかなか休めない、眠れない日々が続きますから。

だからこそ、病院にいる間はしっかり回復させて欲しい。

 

10ヶ月という時間自分のお腹で育てた赤ちゃんに会えて嬉しい、幸せという気持ちでいたいのに、あまりにも衰弱していてそんな気持ちになれない。

数時間でもいいから邪魔なしで通しで少し寝かせてと悲鳴を上げそうになりました。

母乳を増やすために授乳を続けるのは大切だけど。

一日中授乳をしているんだから、夜くらいミルクを与えてもいいと思いました。

寝不足で私がおかしくなったら、赤ちゃんを世話できる人もいないんだから。 

病院側としては最大限患者の命を守る為のシステムを作って効率的に回しているんだなとは思います。

でも人間は流れ作業やマニュアルで管理できるものではないし、もう少し患者の体験を考慮してのシステムを作って欲しいと感じた6日間でした。

 

 

娘も私も退院の為の診察で無事OKをもらい家に帰ることになった時、あの冬の冷たい風があれだけ気持ち良く感じたのはその為でしょうか。

二度とここには戻りたくないと思ったくらい嬉しい退院でした。

この事をドクターの友達にいうと「入院って実はSoft Jail、ちょっとした監獄なのよ」と言われたのですが。

 

今回は入院期間中の食事やプログラムなどの情報というよりは入院体験について総合的な感想を書いてみました。

同じく愛育で出産をした友達に聞いてみると、自然分娩の場合、ポジティブ意見の方が多かったので、出産についての感想もだいぶ違ってくると思います。

ここに書かれているのは事実ベースではありますが、あくまでも個人的な感想ですので、愛育病院を分娩先として考えていらっしゃる場合は、様々な意見を総合して判断されることをオススメします。

 

次回は愛育病院での出産と分娩の費用や妊婦健診についての感想などをまとめてみたいと思います。